死亡届の期限を過ぎたらどうなる?罰則や過ぎてしまった時の対処法

死亡届の提出期限は、死亡の事実を知った日から7日以内(国外での死亡は3ヶ月以内)と戸籍法で定められています。

この期限を過ぎてしまった場合、あるいは提出自体を怠った場合に生じる不利益や問題は多岐にわたります。

この記事では死亡届の提出期限を過ぎてしまった時に起こる不利益や問題について解説します。

死亡届の提出期限は?

市区町村役場に提出する死亡届は

  • 死亡を知った日から7日以内
  • 国外で死亡の場合3か月以内

に提出する必要があります。

これは戸籍法第86条に規定されています。

第86条 死亡の届出は、届出義務者が、死亡の事実を知つた日から7日以内(国外で死亡があつたときは、その事実を知つた日から3箇月以内)に、これをしなければならない。

死亡届の期限が土日・祝日・年末年始だった場合

死亡届の期限が土日・祝日・年末年始だった場合には、死亡届の期限は翌開庁日に繰り延べされます。

銀行・金融機関への死亡届の提出期限

死亡届は市区町村役場に提出する書類となりますので、銀行・金融機関へ提出する必要はありません。

ただし、銀行・金融機関に死亡した事実を伝える必要はあります。

その期限については特に決まり、定めはなく、罰則などはありません。

ただし、死亡した事実を伝えるのが遅れてしまうと、勝手に振込がされる、不要な支払いが進んでしまうなどして、相続手続きの支障となったり、余計な手続きが必要となってしまう場合もありますので、できる限り速やかに伝えることが推奨されます。

年金事務所への死亡届の提出期限

市町村役場に提出する死亡届とは別に「年金受給者死亡届」を提出する必要があります。

年金受給者死亡届の提出期限は

国民年金に加入していた方は14日以内

厚生年金・共済年金に加入していた方は10日以内

となっています。

ただし、近年ではマイナンバーが年金記録に収録されている場合には届出を省略することができるようになっています。

リスク1 葬儀・火葬・埋葬ができない

死亡届を提出し、市区町村から受理されることで初めて「火葬許可証」が発行されます。

この許可証がなければ、火葬および埋葬(納骨)を法律上行うことができません。

結果として、葬儀のスケジュールがすべてストップしてしまいます。

故人のご遺体を速やかに火葬・埋葬するためにも、できるだけ速やかに死亡届を提出する必要があります。

リスク2 5万円以下の過料に課される可能性がある

期限内に死亡届を提出しない場合には法律違反となり、「5万円以下の過料」が科される可能性があります。

※裁判所の判断により決定されるものであり、必ずしも即座に罰金が確定するわけではありませんが、法的な義務を怠ったことに対する制裁として規定されています。

リスク3 年金の受給停止手続きができない

年金受給停止には戸籍の確認が不可欠です。

死亡届が出されず年金が過払いとなった場合、後から遺族がその分の返還を求められることになり、手続きが非常に煩雑になります。

さらに言うと、死亡届を出さず、そのまま銀行口座から故人の年金を引き出し続けてしまうと、後々それが発覚した際に「悪質な不正受給」と判断され、返還だけでなくトラブルに発展する可能性があります。

また、もし年金の過払い分が長期間積み重なってしまうと、「誰がその返還金を負担するのか」という問題が相続人間で揉める原因になります。

故人の口座が長期間、年金受給口座として維持されてしまうと、他の相続手続きとの整合性が取れなくなることがあります。

リスク4 介護保険等の資格喪失手続きができない

介護保険や健康保険の資格喪失届など、関連する保険手続きが滞り、保険料の過払いが発生したり、未精算のトラブルになったりします。

介護保険の手続きは、一般的に「死亡後14日以内」に行うのがルールです。

これが放置されると、自治体のシステム上で故人が「現役の介護保険利用者」として残り続けることになります。

介護保険の被保険者証(および負担割合証など)は、本来は役所に返却する義務がありますが、万が一第3者の手に渡ってしまった場合、介護サービスを不正に利用されるリスクも考えられます。

リスク5 世帯主変更ができない

故人が世帯主であり、残された家族が二人以上いる場合には、世帯主変更届が必要ですが、住民票が抹消されないため手続きができません。

この「世帯主変更届」も死亡後14日以内という期限があり、遅れるとこちらにも過料のリスクが発生します。

期限内に新しい世帯主を届け出ないと、住民基本台帳法により5万円以下の罰則が科せられます。

リスク6 その他相続手続きの重大な遅延

相続手続き(銀行口座の解約、不動産の名義変更など)には、故人の死亡が記載された「戸籍謄本(全部事項証明書)」が必要不可欠です。

死亡届が未提出では戸籍の抹消がなされず、書類が揃えられないため、一切の相続手続きが物理的に不可能になります。

期限が過ぎてしまった時の対応

万が一、期限を過ぎてしまった場合でも、速やかに提出すれば受理されます。以下の手順で対応してください。

  • 直ちに役所へ連絡: 提出先となる市区町村の戸籍担当窓口へ電話し、提出が遅れた事情(例:手続きの失念、葬儀の混乱など)を正直に伝えて指示を仰いでください。
  • 遅延理由書の提出: 役所から「遅延理由書」の提出を求められることが一般的です。これは書類の不備を補うものであり、これを作成・提出することで、手続きを進めることができます。
  • 過料への対応: 後日、裁判所から通知が届く可能性がありますが、誠実に対応し、正当な理由(やむを得ない事情)があれば軽減や免除が考慮されるケースもあります。

まとめ

死亡届は葬儀やその後の生活の基盤となる最も重要な書類です。気づいた時点で、たとえ期限を過ぎていても、何よりも優先して提出してください。

ご家族が亡くなられた直後の大変な時期かと存じますが、手続きでお困りのことがあれば、早めに市区町村の窓口や、専門家(司法書士や行政書士)に相談することをおすすめします。

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